profile

ペーパーアーティスト
tete
2012-2018:幼稚園教諭,保育士
2020-2024 : 認可保育所施設長
2024 : 教育修士(専門職)
2024:ペーパーアーティストとして活動

幼少期からアトリエ教室に通い芸術に親しむ。大学卒業後は保育の道に進むが、作曲や絵画などの活動を行うなかで自己表現を追求するため作家活動に専念。幼少期より馴染みのあった紙を使ったアートを制作して活動を展開している。

略歴
1989 福岡生まれ
2012 中村学園大学 人間発達学部人間発達学科 卒業
2024 星槎大学大学院 教育実践研究科 修了

グループ展
2023 「SWORDⅢ」 boji hair +gallery(東京)
   「アニマルワールドカップ2023」boji hair +gallery(東京) 
2024 「第19回 月のアート展」 けいはんな記念公園 水景園 ギャラリー月の庭(京都)
   「第3回 PURO ART AWARD」  FEI ART MUSEUM YOKOHAMA(神奈川)
   「PAPER LOVE展」 boji hair +gallery(東京)
   「ペーパーワンダーランドmini」 MUJIcom鎌倉 (東京)
   「第32回 紙わざ大賞」 特殊東海製紙Pam (静岡)
   「絵・本・展 vol.6」 FEI ART MUSEUM YOKOHAMA(神奈川)

受賞歴
2024 「第19回 月のアート展」 入選
   「第3回 PURO ART AWARD」 入選
   「第32回 紙わざ大賞」 入選

メディア
2022 minne×トンボ鉛筆「Fun Art Studio」9月 , 10月記事掲載
2024 ペーパーワンダーランド2024 in渋谷

ワークショップ
2023 「画用紙でつくるX'masリースのウォールデコづくり」 boji hair +gallery
2024 「オリジナルウォールデコづくり」 菅野マルシェ
   「のりだけで簡単クリスマスカードづくり」 菅野マルシェ

introduction

context

これからアーティストとして活動していくにあたって、
アートとどう向き合っているのかを発信するためにこのCONTEXTのページを作りました。
是非ご一読いただけると幸いです。

teteの名前の由来

名前のイニシャルであるTと、以前保育士として先生をしていたという理由でteacherのTを取っています。
“TT”を変化させて“tete”となりました。
当時はあまり深く考えずにつけたハンドルネーム。
今更ながら本名でもよかったのかなと考えたりもしますが、
teteさんと呼ばれることも増えてきましたので親しみやすい名前でよかったのかなとも思います。

マーメイド紙を使う理由

紙は小さい頃通っていたアトリエ教室でよく使っていたこともあり、比較的と馴染みがある素材でした。
ペーパークラフトに最適な紙にはカラーバリエーションが豊富なタント紙やNTラシャ紙などがありますが、限られた色から作品の色彩を工夫する楽しさと、独特な凸凹の味わいがあるマーメイド紙を使うようにしています。

作風について

私の作風は幾何学的な色面で構成された半立体のアートです。
2023年に制作した「Fauset」(下図)で今の作風の片鱗を掴みました。
単純な形で色彩構成するという表現が紙と相性がよかったことと、
デフォルメをして本質を捉えようとするデザインが考え方とマッチして作品に落とし込まれているのだと感じています。

2024年以降はより紙でできる表現を追求し、
紙にしわを加えたり波打つような加工をしたりしてより味わいが増すよう工夫しています(下図『hourglass』,2024)。

アートへの考え方

現代アートにおいては楽しみ方が「観る」に加えて「考える」ことも含まれるようになりアートがより難解になった印象がありますが、
私はアートは自己表現だと考えています。
デュシャンに代表される「これはアートなのか」という永遠の問いに対しては、
子どもの落書きも自然物も“全てアート”というのが私の考えです。
だったらそもそもアートを創作することには意味がないとも捉えられるかもしれませんが私の考えはそうではありません。

アートは作者と鑑賞者がいて成り立つものだと思います。
鑑賞者の琴線に触れる表現力や思考が伴わない作品をいくら自身で評価してもそれが大変空虚なものです。
先ほどの子どもの落書きを例に出しましたが、
わが子が描いた絵を素晴らしいと思う親は少なくありません。
それが他者に共感されにくいのは親が子どもの成長を十分に理解しているのに対して他者はそのプロセスを知らないからだと感じます。
落書きとも揶揄される現代アートが何億円もの価値が付いて子どもの描いた絵に価値があまり付かないのは、
子ども自身も思考によってその作品のコンテクストを説明したり表現したりすることが難しいからこそだと思います。

思考が文脈をつくり、表現でそれを他者に届けることが可能になるのだと考えます。
私自身もより作品の意図が観る人に伝わり影響するよう、紙での表現を追求したりアートへの理解を深めることが必要です。

このような考え方を表現しているのが下図の「glass of water」(2024)です。
タイトルの通りこれはただのグラスに入った水ですが、
表現によってただの水もアートとして昇華することを意図して制作したものです。
グラスと水のみモノトーンで表現しているのは“ただの水”であることを強調しています。

個人的なことにはなりますが、
保育士や園長という対人関係専門職での経験を経て自分なりの思考はかなり鍛えられたように思います。
作家と保育職では全く畑が違うように思われますが、
そうした人と人との関りが自己表現の力になっていますので、
保育現場での仕事も貴重な経験だったと感じています。

tetepaperでの活動について

前述したとおり私は対人関係専門職での経験で人と人との繋がりの大切さを学びました。
tetepaperのコンセプトである「紙が彩る。紙で繋がる。」はその考えを基にしています。
絵本や雑貨などを通して家族・友人・自分との繋がりを感じ、
生活を彩る一助になればこれ以上嬉しいことはありません。
絵本や雑貨については上述したような作風とは毛色が違うことがありますが、コンセプトを優先した結果であることが多いです。

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